身体表現性障害

身体表現性障害

過去に神経症と呼ばれたものは、現代では様々な疾患名で呼ばれることがありますが、身体表現性障害もその一つです。神経症とは、過去には不思議な病気、神経に異常がないのに神経に異常があるような症状を起こす病気、心理的な原因で起こる病気など様々な見方で考えられてきました。
身体表現性障害は身体や神経に異常がないのに、様々な身体症状や疼痛、神経症状、病気や健康に関する不安に苦しむ状態で、身体化障害、疼痛性障害、転換性障害、心気症など様々な障害に分類されています。

身体表現性障害の方は、自分の健康に不安があり、内科や外科など、様々な科を受診することが多いですが、どの科でも異常は見られず、精神的な問題とされて精神科に紹介されてくることが多く見られます。
心理社会的要因、心身の過労(例えば親の介護疲れや過度の残業など)や、身辺の環境変化(例えば職場異動や引越、近親者との死別など)が、不安やストレスの要因になっているにも関わらずそれを認識や言語化できない方の場合に身体症状として表れるという説明の仕方が過去には精神分析学などでなされていました。

身体表現性障害の治療は、その人がどんな問題を抱えているのかに留意しながら、丁寧に身体的健康に関する気がかりをうかがい、ストレスの原因となっている家庭や職場などの環境の調整や、ストレス対処法を身につけていくことを目指します。不安感や抑うつ感に苦しんでいることが多く、また様々な精神障害がしばしば同時に、多面的な治療のアプローチが必要になることが多くあります。